20 9月, 2016
  • By CWS JAPAN
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ララって何?

「ララ物資」の「ララ」とは何でしょうか?

日本語的にはちょっと可愛らしい響きですが(偶然にも昔飼っていた犬の名前もララでした)、ララは「L.A.R.A.」であり、正式名称である“Licensed Agencies for Relief in Asia”の略称になります。日本語では、「アジア救済公認団体」と訳されています。「公認」というのは、第二次大戦直後のアメリカでは、海外救援活動は大統領によって公認された団体だけが実施できたという経緯があったためです。また、「アジア」というのは、日本と朝鮮がララの支援対象国となっていたからです。

アメリカでは、戦前から海外救援活動に関心のある宗教団体、奉仕団体、その他の民間団体は、American Council of Voluntary Agencies for Foreign Service, Inc.(海外事業運営篤志団アメリカ協議会)に属していました。この組織は、その頭文字をとってACVAFS(アクヴァフス)として知られ、ララに参加した全ての団体は、このアクヴァフスの会員名簿に入っていました。
ララの発端

ララの発端は、1946年3月15日に、このアクヴァフスの中に日本委員会が設置されたことから始まります。その時に集まった団体は4団体。CWSの前身団体の一つであった①Church Committee for Relief in Asia(アジア救済教会委員会)、②American Friends Service Committee(米国フレンド奉仕団)、③Presbyterian Board of Missions(長老教会伝道事業団)そして、④Catholic War Relief Service(カトリック戦時救済奉仕団)でした。この中の3団体は、後に日本でララ物資を配布したララ中央委員会3代表を輩出するなど、まさにララの屋台骨となる中心団体となったのです。
国際的民間救援組織の誕生

その数週間後、4月1日にアクヴァフスの会議に出席していた7団体で、ララの原型が結成されたと言われています。この時点の組織名称は、Association of American Voluntary Relief Agencies Licensed to Operate Japan(日本救済公認アメリカ篤志団体協会)という、長い長い名前でした。

この会議以降も参加団体は増え、団体間の吸収合併などを経て、アメリカの代表的な労働組合までが参加した、以下13団体による組織が発足しました。正式には、4月8日のアクヴァフスの日本委員会と朝鮮委員会の合同会議の席上で、頭文字をとって「ララ」と改称されました:

・Church World Service(教会世界奉仕団)
・American Friends Service Committee(米国フレンド奉仕団)
・Catholic War Relief Service Committee(カトリック戦時救済奉仕団)
・Salvation Army(救世軍)
・YMCA
・YWCA
・American Federation of Labor(アメリカ労働総同盟)
・Congregation of Industrial Organization(産業別組合会議)
・Brethren Service Committee(兄弟奉仕委員会)
・Girl Scout(ガールスカウト)
・Lutheran World Relief(ルーテル教会世界救援団)
・Uniterian Service Committee(ユニテリアン奉仕委員会)
・Christian Science Service Committee(クリスチャンサイエンス奉仕委員会)

このようにして、大統領公認の国際的な民間救援組織が70年前に誕生したのです。

写真:昭和22年3月、ララ参加13団体への感謝を表すひなまつりの飾り
(©archives of the American Friends Service Committee.)