アフガニスタン / 帰還民支援事業
アフガニスタンは1978年からの断続的な紛争により、多くの人々が難民として国外に逃れ、2017年末時点で260万人もの人々が難民としての生活を強いられています[1]。2016年7月以降はその多くを受け入れてきたパキスタンがアフガニスタン難民の本国帰還を促進する政策を実行したことから、2017年には約15万人が帰還しました。さらに、同時期にアフガニスタン国内での政府軍とタリバン、IS等の武装勢力との間の紛争も激化し、約44万人の国内避難民も発生しています[2]。これにより、アフガニスタン東部のナンガハル州、ラグマン州には多数の帰還民、国内避難民が流入しています。現地の受け入れ能力も限界を迎えており、人道上の危機に直面しています。
CWS Japanは、2017年3月から現地パートナー団体と協力し、帰還民と国内避難民に対して2か月間の食費に相当する資金支援を行ってきました。現在実施中のフェーズ3は2018年8月に完了を予定しており、これまでに延べ1,680世帯(11,760人相当)を支援しています。
現地ではあまりにも多くの人々が困難に直面しており、対象者を絞り込むことは容易ではありませんが、現地当局とコミュニティ、UNCHRやIOMなど国連機関、NGOなどと連携し、シングルマザーや障碍者を抱える家庭など特に脆弱な世帯を対象とすることで、対象者が新しい仕事を見つける、もしくは国内で身を寄せる親類が見つかるまでの最低限の生活を確保することを目指しています。
[1] UNHCR. Global Trends 2017. http://www.unhcr.org/5b27be547.pdf
[2] UNHCR. Humanitarian Response Plan 2018. https://www.unocha.org/sites/unocha/files/dms/afg_2018_humanitarian_response_plan_0.pdf