新規事業「多文化共生型災害に強い地域づくり」を開始しています
昨年、新型コロナウイルス感染症が拡⼤する中、新宿区を中⼼とした災害時外国⼈⽀援調査を開始して以来、もうすぐ1年が経とうとしています【詳細はこちら】。
上記調査活動に加え、CWS Japanの事業「多文化共生型災害に強い地域づくり」が令和3年度新宿区協働推進基⾦助成対象案件として採択され、新宿区協働推進基⾦から助成いただくことになりました。
主な活動としては、「多⽂化共⽣X防災まち歩きバーチャルツアー」やその他の啓発ツール製作、多様な受益者に対して地域防災説明会・勉強会なども企画しております。
先日、ミャンマー、ネパール、ベトナム⼈をはじめとする在⽇外国⼈へのオンライン・アンケートやインタビュー、また宗教施設責任者、⽀援団体、⾏政関係者等、多岐にわたる災害⽀援における潜在的ステークホルダーへのヒアリング調査を実施してきました。
まだ調査は継続中ですが、既に次のことが分かってきました:
- 1)調査に協⼒して頂いた在⽇外国⼈の多くは災害経験がほとんどないこと、それもあって
- 2)避難⾏動や備えに対する意識・知識不⾜、
- 3)⽇本の災害に関する法制度についての知識不⾜、
- 4)居住地域住⺠との交流がほとんどないこと。
これらの課題は在⽇外国⼈に限らず、⽇本⼈にも同じことが⾔えますが、この調査の対象者である外国⼈脆弱層に関しては、ことばの壁やこころの壁に加えて、在留資格の問題から⾏政サービスを受けられず、より問題が深刻です。
これらの⼈々は平時は社会的弱者層であり、災害時には災害弱者にスライドすることは容易に想像でき、誰にも気付かれず取り残される可能性があります。
そこで、これらの結果を踏まえ、次の段階として、私たちはより地域にフォーカスして防災X多⽂化共⽣の普及啓発活動に取り組むための事業を企画し、冒頭の「多文化共生型災害に強い地域づくり」を開始するにいたりました。
しかしながら、都内での新型コロナウイルス感染症拡大のために私たちの活動も再び制限され、影響を受けています。最も頭を悩ませているのが、新たな(⼈々との)出会いや信頼関係の構築です。オンラインで出会える⼈々は⼤変限られており、これまでに築いてきた⼈との繋がりを辿りながら模索と試⾏を続ける毎⽇です。
活動の進捗については、ニュースレターでもお伝えしていきます。皆さまのご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。