【AIN 「食と健康」】 1年目現地からの声
CWS Japanは、2016年4月より「ミャンマー連邦共和国エーヤワディ地域マウビン・タウンシップにおける5歳未満児の栄養改善事業」
に味の素ファンデーション様より助成をいただいています。このプログラムは、洪水の被害が多発する地域にあってもなお、家庭菜園・家畜飼育支援を実施することによって、自給のみならず育てた野菜や鶏を販売し生計の足しにする、そんな活動によって、対象地域家庭の食料入手手段が増加することを目標の1つにしています。
また、もう1つの重要目標は、5歳未満児の母親の栄養や衛生に関する知識が向上することです。CWS Japanミャンマー事務所では、衛生や栄養に関するワークショップを通して学びが共有できるような仕組み作りに力を入れています。
ですが、やはり成功を左右するのは、体験をしたお母さんやご家族のメンバーからなる自助グループの今後の活動でしょうか。そのような自発的活動のフォローに少しでもお役にたてたらと思います。情報や知識共有によって彼女たち彼らたち、そしてお子さんたちの考え方・行動の変化を目にすることが出来始めています。
そんな気持ちで2年目を迎える私たちですが、(1年目の地域とは異なる地域で同様に100家族に対して実施)1年目に得た教訓も実はたくさんありました。まずは、毎週野菜を収穫できる世帯がある一方、いくつかの家族では収穫作業への家族メンバーの協力も増えたにもかかわらず、栽培した野菜の土壌が水不足やバクテリアによる影響を受けてしまったこと、養鶏に関してはまだまだ市場で販売できるほどの成果がでていないこと、手洗い等衛生面で気をつける行動が頻繁に観察されること、などです。また、栄養に関する知識については継続的なフォローアップが必要と判断しています。
しかしながら、3月に行った簡易聞き取り調査では、家計の経済レベルに関わらず、菜園や養鶏等で食材調達の工夫をしバランスのとれた食事を摂取することで、子ども達に体重身長ともにすくすくと育ってほしいという要望がありました。親の気持ちは世界共通なのだと痛感しました。